「使えない」のではなく「知られていない」
スマートフォンやタブレットには、画面を読み上げる機能、文字や画面を拡大する機能、色を反転させる機能などが標準で搭載されています。追加の費用も特別な機器も必要ありません。視覚や聴覚に障害のある方が、これらの機能を使って情報を得たり、連絡を取り合ったり、本を読んだりすることは十分に可能です。
しかし、こうした機能の存在は広く知られていません。店頭で「そのような機能は付いていません」と案内されてしまう例も実際にありました。機器を持っていても使い方が分からず、活用に至らないまま手元に置かれているケースも少なくありません。
弊社は2012年、青森市で全盲の方3名を対象としたiPad講習会を開いたことから、この活動を始めました。以来、聴覚に障害のある方、盲ろうの方、高齢の方へと対象を広げながら、講習を重ねてきました。





提供内容
視覚に障害のある方向けの講習
音声読み上げ機能(VoiceOver)を用いた操作、画面の拡大や色の反転、カメラを拡大鏡として使う方法、紙幣や物体を判別するアプリ、地図アプリによる移動支援などをお伝えします。全盲の方と弱視の方では活用できる機能が大きく異なるため、見え方の状態を確認したうえで内容を組み立てます。
聴覚に障害のある方向けの講習
音声を文字に変換するアプリ、筆談やビデオ通話によるコミュニケーション手段、着信や通知を光や振動で知らせる設定などを扱います。手話を主に使う方、要約筆記や筆談を使う方など、コミュニケーション手段の違いにも配慮して進めます。
高齢の方向けの講習
基本操作から、写真や動画、地図、買い物、家族との連絡まで、生活のなかで役立つ使い方をお伝えします。文字を大きくする、音声で入力するといった、負担を減らす設定もあわせてご紹介します。
盲ろうの方への支援
視覚と聴覚の両方に障害がある場合、支援の前提は大きく変わります。当事者の方への講習に加え、通訳・介助員の方を対象とした研修も担当しています。
進め方
はじめに、これまでの機器の使用経験、見え方や聞こえ方の状態、そしてiPadやiPhoneで何をしてみたいかをうかがいます。「教科書や資料を持ち歩きたい」「新聞を読みたい」といった具体的なご希望があれば、その実現方法を一緒に検討するところから始めます。
決まったカリキュラムを一律に進めるのではなく、その方に必要な内容を組み立ててお伝えすることを基本としています。操作の習得には反復が欠かせないため、限られた時間に多くを詰め込むより、確実に身につく範囲に絞る判断も行います。
対応範囲・形式
規模
マンツーマンから30名程度の団体まで対応いたします。ただし内容の性質上、一度の講習につき少人数のほうが効果が高くなります。
形式
対面・オンラインのいずれにも対応します。2020年からはビデオ通話を用いた遠隔での講習も実施しています。
端末
iPad・iPhoneのほかAndroid端末にも対応します。貸出用の端末をご用意することも、受講される方ご自身の端末を使うことも可能です。
地域
青森県内全域に加え、県外への出張も承ります。これまで宮城県、岩手県、山形県、北海道、東京都、兵庫県、宮崎県で実施した実績があります。
情報保障
手話通訳や要約筆記が必要な場合は、事前にご相談ください。
こんなご相談に対応します
- 当事者団体の学習会や大会で講習をお願いしたい
- 福祉施設の利用者向けに講習を実施したい
- 支援している方に個別に教えてほしい
- 機器展や福祉展で体験・相談コーナーを設けたい
- 遠方のためオンラインで受講したい
実績
- 青森県内17市町村での講習会・交流会(2012年〜継続)
- 日本盲導犬協会 仙台訓練センター、宮城県視覚障害者情報センター
- 岩手県立視聴覚障がい者情報センター「みえない・みえにくい人のための機器展」
- 日本盲人会連合青年部 全国青年大会 分科会
- 函館難聴者・中途失聴者協会「タブレットPC体験会」
- アイ・コラボレーション神戸「視覚障がい者の社会参加のためのスマホ講座」
- 青森県盲ろう者支援会 盲ろう者向け通訳・介助員養成講座
- 「目の見えない方、見えにくい方のための福祉展」出展(2012年〜継続)
よくあるご質問
参加者が数名でも依頼できますか
はい。むしろ少人数のほうが、お一人おひとりの状態に合わせた対応が可能です。マンツーマンでの実施例も多くあります。
機材は用意する必要がありますか
ご相談ください。貸出用の端末をご用意できる場合と、受講される方ご自身の端末を使う場合があります。後者は講習後もそのまま実践に移せる利点があります。
青森県外でも対応できますか
可能です。これまで7つの都道県で実施しています。オンラインでの実施もご相談いただけます。