2026年6月29日、青森県内の医療機関に伺い、全盲の方へiPhoneの個別サポートを実施しました。
その方は中途で視力を失われており、見えていた頃から使っていたiPhoneをお持ちでした。ただ、音声読み上げ機能(VoiceOver)の存在をご存じなく、ロック解除すらできない状態が続いていたそうです。
まず端末の状態を確認しました。通常であればサイドボタンの長押しで起動するSiriが反応せず、Siri自体も音声ではなくテキスト入力式に切り替わっているなど、標準の設定がいくつか変更されていました。これらを元に戻し、Siriを使える状態にするところから始めます。
次に、そのSiriを使ってVoiceOverを起動し、基本的な操作方法をご説明しました。習得は驚くほど早く、ジェスチャーも正確に行われます。画面下から上へフリックしてホームに戻る操作も、すぐに身につけられました。
その方が最も知りたがっていたのは、かかってきた電話に出る方法でした。VoiceOverを起動していれば、2本指で2回タップすることで応答でき、同じ操作で終話もできます。これをお伝えすると、「これで悩みが全部消えました」とおっしゃっていただきました。
通院の待ち時間が長いとのことでしたので、その時間を過ごす手段もいくつかご紹介しています。ご家族が契約されていた音楽配信サービスは、Siriに話しかけるだけでお気に入りのアーティストの楽曲を再生できました。ラジオアプリはホーム画面の開きやすい位置へ移動し、カメラで撮影したものを詳しく説明してくれるアプリもご紹介しました。写真の内容が音声で細かく説明される様子には、たいへん驚かれていました。
最後に、覚えておくとよい基本のジェスチャーをひと通りお伝えして終了しています。
画面が見えなくてもiPhoneを活用できると分かったことで、表情が明るくなっていかれたことが印象に残りました。
弊社では2012年から視覚に障害のある方への講習を続けています。団体向けの講座だけでなく、このような個別のご依頼にも対応しております。